リターンライダーの死亡事故が増加中!

リターンライダーが増えている現在、ライダー人口の内50代の占める割合が最も多くなりました。
同時に、年代別のオートバイ事故発生率でも50代が1位となっています。
東京都における年代別のバイク死亡事故件数の推移を見ると、過去5年で20~30歳代が減少した一方で、50~60歳代が倍に増加しています。
また、通勤では125ccスクーターによる出会い頭の衝突や右直事故、ツーリングでは中・大型バイクでの単独転倒事故が目立ちます。

このように50~60代のバイク事故が増加する中、リターンライダーの事故の要因と指摘されているのが自身の実力の過信です。
若いころにライディングを経験しているため、その頃の体力や判断力、テクニックが現在も健在だと錯覚してしまうライダーが多いようです。
しかし、若い頃と現在では判断力も視力も体力も違いがあります。

2輪で走行するバイクは不安定な乗り物です。
安定した操作を行うためには、身体能力をフルに使って乗りこなす必要があるでしょう。
特に排気量が大きいバイクでは、より多くの体力を要求されます。
停車時に足で車体を支える、駐車場からの出し入れ、Uターンやカーブなどでの取り回し操作などを安定した動作で行うためには、日頃の体力作りも大切です。
特に転倒時に自力で引き起こせる体力、停止時に片足でもしっかりと支えられる柔軟性やバランス能力を鍛えましょう。

また、バイクから離れていた期間に自動車を運転していた方は、出会い頭や右直事故といったバイク特有のリスクを再確認しておきましょう。
これらの事故を防ぐためには、見通しの悪い道路や交差点では常に予測運転を心掛けることが重要です。
同時に減速運転や交差点進入時のすり抜けを行わず、前走車との車間距離を十分に開けるよう気をつけてください。
バイクスクールを受講するのも、安全運転に役立ちます。

バイク事故から身を守る!頭だけでなく全身をガード

交通事故は、自身の注意だけでは防ぎきれないこともあります。
相手が原因の事故も多いからです。

いったん事故が起これば、むき出しの体が路上に叩き付けられるわけですから、ダメージは甚大です。
バイク事故による死亡原因の多くは頭、胸、お腹による致命傷です。
ヘルメットは当然として、胸部プロテクターなどの各部位のプロテクター、手を守るグローブ、足を守るブーツ、そしてライディング専用のウェアを装着して身を守りましょう。

また、近年注目されているのがエアバッグ付きの安全ジャケットや安全ベストです。
警察も、万が一に備えて装備することを推奨しています。
雑誌やウェブサイトなどから最新の安全情報を確認し、必要に応じて取り入れることをおすすめします。